『会社四季報』夏号が2019年6月18日に発売されました。
投資のプロは四季報を使ってどのような視点で銘柄選びをしているのでしょうか?
今回は株探の記事「大きく成長することが期待できる銘柄」の選び方を参考に、SBI証券のスクリーニング機能を使って探してみました。
ご参考になれば幸いです。
ブログ村にも参加しています。
四季報の見方
株探(https://kabutan.jp/)は株の情報サイトです。
マーケットの情報やニュース、話題が豊富で時折利用しています。
こちらのサイトの記事で「四季報」の利用の仕方として掲載されていた記事が参考になりました。
達人が伝授!四季報で有望銘柄選びのポイント
四季報を利用した将来株価が上昇する可能性の期待できる銘柄選びのポイントとして、渡部清二さんという元野村証券マンの投資コンサルタントインタビュー記事には次のように書いてありました。
■大化け株候補を探す4つのポイント
① 「成長性が高い=増収率が高い」銘柄、具体的には3期前から今期の増収率平均もしくは来期増収率が20%以上のもの
② 売上高営業利益率10%以上
③ オーナー企業であること
④ 上場5年以内
(株探 より:リンク切れになる恐れがあるため、直接のリンクは掲載しておりません)
成長性の指標がわかりやすいと思いました。
<解説>
増収率とは
損益計算書の売上高について、増減率を計算したものが増収率、利益について増減率を計算したものが増益率です。会社の売上高や利益の推移を比較する時に利用します。企業分析をする際は、必ず確認するべき項目です。株価は未来の業績を予測して動くことが多いため、過去の数値よりも、予想数値の注目度が高くなります。増収率や増益率が二桁以上の年が続いている会社は「高成長会社」といえます。
今期経常利益変化率とは
今期経常利益変化率とは「今期の連結予想経常利益の前期に対する変化率」をさします。
算出方法は次の通りです。今期経常利益変化率(%) =
(今期予想経常利益 – 前期実績経常利益) ÷ 前期実績経常利益 × 100(会社四季報 オンライン より)
SBI証券で実際に探してみた結果
SBI証券の銘柄スクリーニング機能ではスコアによる検索と、個々のファクターごとに値を設定して検索することができます。
スコアでの検索
成長性スコアは「銘柄の成長性」を表す指標です。
銘柄ごとの
ROE、売上高成長率、今期経常利益変化率
の3つの数値を合成して、1-10のスコアを算出しています。
(スコアが高いほど、成長性が高いことを示しています)
SBIの銘柄スクリーニング機能を使用してみました。
たとえば、成長性スコアを「10」にして検索してみました。
約200の銘柄が該当しました。
これだとちょっとたいへんなので、さらに「市場トレンドスコア」を10に、割安性スコアを5に設定してみました。
トレンドの分野で成長性のある銘柄を割安に、というコンセプトです。
すると70の銘柄がヒットしました。
結果を見てみると・・・成長性があるけれども割安なのか、何らかの理由があって低迷しているのかは個別に見ていく必要があるなと思いました。
例えば「アイモバイル」(6535)もヒットしました。
この会社は「ふるさと納税」事業で大きく利益を伸ばしました。
しかし、ふるさと納税制度は総務省などの規制により方向性が左右されるリスクがあります。ほかの事業者が参入してきた場合、知名度のまさる大手などが参入してきた場合、太刀打ちできなくなる可能性もあります。
そのようなリスク要因なども加味して銘柄を選ぶ必要があると思いました。
(注:この銘柄を勧めない、とか勧める、といった意図ではありません)
個別の項目を設定して検索
次に、SBI証券のスクリーニング機能で今期経常利益変化率 (%)、過去3年平均売上高変化率 (%)をそれぞれ10%以上として検索すると、200銘柄が該当しました。
スコアによる検索とは異なるリストです。
やはり検索条件が2項目のみなのでトレンドを加味しておらず絞り込みが足りないですね。
それぞれの指標の数字は異なりますのでこれ以上はまた別の機会に深堀したいと思います。
スコアでさっくりとスクリーニングできるのは便利ですね。
自分で細かく設定できるのも使い勝手が良いです。
まとめ
四季報のプロの読み方を参考に成長銘柄を検索してみました。
指標だけでは難しく、個々の銘柄についてはきちんと情報を集めなければいけないと思いました。