星の王子様のあらすじまとめと解説

書評教育

『星の王子さま』(原題 le petit prince)はサン=テグジュペリが1943年にニューヨークで出版した本です。世界中で翻訳され、愛されている本です。
日本でも複数の出版社から翻訳され映画にもなっています。

今回はこの星の王子様のあらすじをまとめました。

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星の王子様 あらすじ

物語の主人公はパイロット。

子供の頃は絵の大好きな少年でした。
6歳のころに描いた、ゾウを飲み込んだウワバミ=大蛇の絵。
でもどこからどうみても、帽子か何かの袋か。
とても像を飲み込んだ蛇とは想像つきません。

これが象を飲み込んだ蛇?
そんなのわかんないよ。
そんな絵を書いてないで勉強しなさい。

大人には理解してもらえず、絵を描くことをやめてしまった主人公。
分かり合えない気持ちを抱えたまま大人になり、やがてパイロットとなります。
ところが、あるとき、アフリカのサハラ砂漠に不時着してしまいます。
飛行機は故障し水も限られています。

辺りに人はおらず不安と恐怖をかかえて過ごす夜。

そこで一人の不思議な少年と出会いました。

絵を書いてくれと頼む少年にうわばみの絵を見せたところ
「象を飲み込んだ大蛇の絵」だと、説明しなくても理解してくれたのです。
驚く主人公。
次第に少年と心を通わせるようになります。

少年は小さな星からやってきた王子さまでした。

王子様の住んでいた星にあったのは3つの火山と、大きくなると星を壊してしまうバオバブの木。

ある時どこからか飛んできたバラが芽を出し、花を咲かせます。

王子さまにとってバラはとても美しく、かけがえのない存在になりました。
水をやり、風に当てないように大切に手をかけ、世話をします。
けれどもバラはプライドが高くて気まぐれ。
傷ついた王子さまは一緒にいることが辛くなってしまい、自分の星を去ることにします。

小さくてか弱いトゲでは自分を守ることもできないバラ。
強がってばかりいたバラに心を残しつつ、王子さまは他の星へと向かいました。

星の王子様と星の人々

1つ目の星は、「王様」の星。
小さな星に、王様がたった一人で住んでいました。
自分の権威を守ることしか考えていない王様。
人間の権力にとらわれる姿の象徴とも言えます。
「大人っておかしいとつぶやき、王子様は次の星へ出発します。

2つ目の星は、「うぬぼれ屋」の星でした。
自分以外の人は、自分を褒め称える存在としてしか考えていないうぬぼれ屋。
名誉欲や虚栄心と言った人間の欲求の象徴とも言えます。
大人っておかしいなと思い、王子さまは、その星も後にします。

3つ目の星は、「大酒のみの男」が住む星でした。
自分がしている事すべて恥ずかしいという男。酒を飲み、飲むことが恥ずかしいから、それを忘れるためにまた酒を飲むという悪循環です。
快楽や犯罪など人が陥りがちな心の弱さの象徴とも言えます。
王子さまは大人って本当におかしいんだなとつぶやきながら、その星を去ります。

4つ目の星には「実業家」が住んでいました。
彼は空にある5億個の星を「数え」、銀行に預けたりして「所有する」だけでした。
所有欲や金銭欲など欲望そのものの象徴する実業家。
どんなにたくさんの星を持っていてもただ管理しているだけなら何の役にも立っていないと思う王子様。
王子さまはたった一つの花に毎日水をかけ、三つの火山も掃除していました。
自分が持っていたことで、これらにも役に立っていたのだと思った時、やっぱり大人っておかしいなとつぶやきながら、王子さまは旅を続けます。

5番目に訪れた星は、とても小さな星でした。
その星には、1本のガス灯と、そのガス灯を管理する「点灯夫」が一人住んでいるだけの大きさしかありませんでした。
一分間に一度明かりをつけたり消したりして、絶え間なく働き続ける男。
労働や勤勉さは必要な要素ですが、自分自身を犠牲にするような働き方は心をすり減らしてしまうばかり。
誰かのために一生懸命になっている点灯人は、それまでの4人とは違うと感じた王子さまでしたが、その星に留まり続けることはできないので旅を続けることを決めます。

6つ目の星は大きな星でした。
そこには「地理学者」が住んでいました。
自分では探検せず、自分の星に何があるのかもしりません。
他の土地のことについては探検家の報告をまとめるだけの地理学者。
花はやがて消えてしまうものだから記録には残さないと言う言葉に、自分の星と、残してきたバラへの気持ちが掻き立てられました。
形あるものばかりに目を向けがちな大人そのものかもしれません。

後に出てくるキツネの言葉、目に見えない大切なもの、というのは作品全体の一つのメッセージとも言えるでしょう。

そして彼に紹介された7番目の星、地球へと向かいます。

星の王子様とヘビ

地球のサハラ砂漠に降り立った王子。
そこで蛇に出会います。
蛇は王子に予言めいた、不思議な言葉を語りかけます。
自分が触ることでその人を大地へ返すことができる。
もし王子さまが自分の星へ帰りたくてたまらなくなったら自分が助けてあげよう、と。
その後、王子は高い火山を見て、自分の星の火山の小ささを知ります。
また、数千本のバラの咲いている庭にたどり着きます。
あなた達は誰と驚く王子さま。
自分の星のバラが宇宙でたった一つのものだと思っていたのに、地球ではこんなにもありふれた薔薇という花だった。
自分が持っていた火山もバラもちっぽけなものだったと悲しくなる王子。

キツネとの出会い

泣いている王子のところに、キツネが現れます。
遊ぼうよという王子に「まだ遊べないよ」と答える狐。
「なじみにならないと(apprivoiser)遊べないよ」といいます。
apprivoiserというのは「飼いならす」「手なずける」という意味ですが、王子さまときつねの関係では飼いならすというよりももっと複雑な意味が込められています。
それは人と人とのつながり、絆のようなもの。
今のままではお互いに他の何十万人もの子供や何十万匹もの狐の一匹と違いはない。けれどお互いに絆を結んだならば世界で唯一のかけがえのない存在になることができると教えてくれました。
相手を思い出す「よすが」、足音や王子さまの髪の色に似た金色の麦の色を見るだけで相手を思い出す。
そうしたらどんなに人生が変わってくることだろう。

友情の絆を結んだキツネとも、別れの時がやってきます。
キツネは言います。
「僕はきっと泣いちゃうよ」。
でも、絆は決して無駄ではないと続けます。
別れることになっても、金色に輝く麦の色を見て、金髪の君を思い出すことできるようになったと。だから何も得ることができなかったわけじゃないと。

もう一度庭に入ってたくさんの薔薇を見た王子様。
自分のたったひとつの大切なバラとは全く違うことに気づきました。
外見は君達に似ているかもしれないけれど、君たちみんなよりずっと大切なんだ。
だって僕が水をかけ、ガラスのカバーをかけ、毛虫を殺し、話も聞いてあげたんだから。
なぜならそれが僕のバラなんだから。

王子は狐にお別れを言います。
お別れだね、とキツネは言います。
キツネは王子に秘密を教えてくれました。

「大切なものは、目に見えない。心で見ないと、いけないんだ。」

と。
そしてバラに対して責任があるんだと言います。

王子様との別れ

飛行機を修理するかたわら、こんな話を王子から聞いていた「主人公」。
墜落から一週間が過ぎたある時、「僕」は王子さまが地球に来て明日で1年になると教えられます。
翌日、奇跡的に飛行機が直り、「ぼく」は王子に知らせに行きます。
すると、王子は誰かと話をしていました。
今日だけれど場所はここではない、今晩そこへ行くと話をしています。
良い毒を持っているねという言葉も。
主人公が見た、王子の足下にいたのは蛇でした。
王子が砂漠にやってきたのは、1年前と星の配置が全く同じ時に、自分の星がちょうど真上に来る場所に来ること。
そこでヘビに噛まれることで、重くて持って行けない身体を置いて自分の星に帰るためだったのでした。
別れを悲しむ「ぼく」に語り掛けます。

「きみは夜空を見上げて、星全部を眺めるのが楽しくなる。
全ての星に花が咲いたようになる。
その星のどれかの上で、ぼくが笑っていると想像すれば良い。
そうすれば、君はすべての星が笑っているように見えるはずだから」

星が何億もの鈴のようになること、
王子さまは花に対して責任があること。
そう話している時、
王子はヘビに噛まれて砂漠に倒れました。

自分の星に帰った王子さま。夜空に輝く星のどこかで王子さまが笑っているのだろうと考えると、夜空は笑顔で満ちているようですね。もし王子さまが悲しんでいたら、星々がみな、涙でいっぱいになっているかのように見えてしまいます。

星の王子様の作者 サン=テグジュペリ

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(Antoine de Saint-exupery)
『星の王子さま』の作者であるサン=テグジュペリは
1900年生まれ。
フランス人の貴族の出身です。

21歳の時にフランス空軍に入隊。23歳で群を止め、26歳の時に小説処女作を発表。同時に航空会社に就職し、飛行士として多くの国の空を飛び、小説家としても活躍していました。
1935年、飛行中にサハラ砂漠に不時着。この時の経験をもとに星の王子様が生まれたと言われています。
1939年第二次世界対戦が勃発。サンテグジュペリも召集を受けます。
しかし1940年、フランスは休戦が調印され、彼はアメリカへ亡命します。
43歳の時、 彼は再び軍隊で働くことを決意。空軍パイロットに戻ります。
そして 、基地を飛び立ったまま消息を絶ちました。
象を飲み込んでしまう大蛇や大きくなって星を壊してしまうバオバブの木には、ナチスドイツや軍国主義などの侵略、第二次世界大戦の時代背景が込められているという解釈があります。

その他、この本自体が危機に瀕している世界にとっての癒しの場であるという解釈、
そして物語に出てくる大人達が象徴している価値観や金銭感覚への諷刺、 など
読む人一人一人の解釈によって自分の星の王子さまの世界を作り上げることができるのも作品の大きな魅力です。
※日本語の書名である『星の王子さま』は、岩波版の翻訳者である内藤氏によるもので、原題の直訳ではle petit prince『小さい王子』です。

ウワバミとヘビとバオバブと

ほんの冒頭に出てきた、ゾウを飲み込むほどの大蛇、ウワバミ。
でも王子様をかんだのは、細い、輪のような蛇でした。
大きな像すらも飲み込む大蛇は帽子に間違われる始末だったのに、
強力な毒をもっていたのは細い蛇の方だった。
本当の毒は、そんな砂漠の砂の中のような、隠れたところに潜んでいるのかもしれません。

最初は小さな芽だったバオバブが、大きくなって星を壊してしまうように。
ひっそりと芽を出し、成長していく得体のしれないものへの警鐘なのかもしれません。

まとめ

名作「星の王子様」のあらすじをまとめました。

読み返すたびに読み方が変わり、いつ読んでも胸を打つ名作です。

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