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さくらんぼを漢字で書くと?花、桜との違いは?

ことば
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高校生のころ、文学史の勉強で小説家・太宰治の誕生日を「桜桃忌と呼ぶ」ことを知り、「桜桃」が「さくらんぼ」の意味であることを知りました。
今回は、さくらんぼと桜の違い、「桜桃」と呼ぶことの由来や意味についてご紹介します。

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さくらんぼは漢字で何と書く?

さくらんぼは漢字で「桜桃」と書きます。
「桜桃」以外には

「桜実」・「櫻桃」・「実桜」
と書いて「さくらんぼ」と読み方をする場合もあります。
(櫻は桜の旧字体、昔の書き方です。)

桜桃は「桃」という漢字が入っているので、桃の一種のような印象を受けますが、「さくらんぼ」のことです。
古代には、果実全般を「桃」と呼んでいました。
「桜の木になる桃」という事から、漢字で書くと「桜桃」となるのです。

さくらんぼという言い方は、「桜の子ども」という意味の「桜の坊」から変化したといわれています。
その他には
「桜の果実」という意味の「さくらもも」から転じて「さくらんぼ」と呼ばれるようになったという説も。

一般的には
さくらんぼの「木」を「桜桃」
果実を生のまま食べるものを「さくらんぼ」
加工されたさくらんぼの実は「チェリー」と呼ばれています。
生産農家では「さくらんぼ」ではなく「おうとう」と呼んでいます。

「桜桃」(おうとう)について調べると、次のような記載がありました。

・バラ科サクラ属の落葉小高木。晩春、葉より先に白い花をつけ、6月ごろ、球形で紅色の果実がなる。中国の原産で、日本へは明治初期に渡来。みざくら。しなみざくら。

・食用になる桜ん坊。また、その果実をつける種または品種の総称。セイヨウミザクラなど。《季 実=夏 花=春》「―のこの美しきもの梅雨の夜に/澄雄」

(goo辞書より)

さくらんぼがなる木は「桜桃(おうとう)」や「美桜(みざくら)」という品種です。

さくらんぼそのものが「実」をあらわすので、「さくらんぼの花」という言い方は、厳密に言うと正確ではないということですね。
(桜桃の花、ミザクラの花、という言い方が正確な言い方となります。)

さくらんぼと桜の違いは?桜の果実はみんなさくらんぼ?

一般的に「桜」は、お花見などの花を観賞する木としてのイメージがありますよね。

「桜」とは、バラ科サクラ属の落葉樹の総称です。
ソメイヨシノが代表的な品種です。
さくらんぼをつけるミザクラは桜の一種です
さくらんぼがなるのは桜の中のミザクラなどの果実をつける品種です。
さくらんぼ(オウトウ)の種類は全世界で1350種以上あり、
日本で栽培されているのは約30種前後と推定されています。
代表的な品種をあげますと・・・

佐藤錦、紅秀峰、南陽、月山、サミット、勝(ほまれ)、スタックゴールド、平和錦、ゴールドキング、さおり、ダイアナブライト、ナポレオン、レーニア、花笠、花笠錦、花駒、紅さやか、紅てまり、紅真珠、高砂、おりひめの季節、夕紅、八興、日の出、最上、最上錦、桜香、早生水門、寿(いわい)、正光、大将

など。
山形・東北の地域に関するものや「~錦」とつくもの、赤を連想させるものなどが多いですね。

観賞用の桜の中にも実がなるものがありますが、「さくらんぼ」と違って酸味や苦みなどがあって食用には向いていません。
国内のソメイヨシノはほとんどが接ぎ木によって増やされたものです。
というのも、ソメイヨシノ同士の交配によってできた実からは発芽しないためです。
そのため、果実を甘くして動物に食べてもらい、種を遠くに運んでもらう必要がないのですね。

桜桃忌とは?

桜桃忌とは、作家・太宰治の誕生日の6月19日のことです。

「太宰忌」ともよばれ、俳句の「夏」の季語にもなっています。

1948年6月13日、太宰は愛人・山崎富栄とともに玉川上水(東京都三鷹市付近)に入水自殺した。没年38歳。だが、遺体が上がったのは6日後の6月19日。くしくもこの日は、太宰の誕生日でもあったことから、太宰を偲ぶ日となった。「桜桃忌」の名付け親は、同郷で太宰と親交の深かった直木賞作家・今官一である。太宰晩年の短編小説「桜桃」の名にちなんで命名した。(引用:コトバンク)

小説「桜桃」はインターネット上で公開されており(青空文庫)、読むことができます。
短い小説ですが、亡くなる1か月ほど前に書かれた作品です。
行間に垣間見える、太宰の切なさや苦しさが、桜桃の種を出すしぐさに込められているように感じられました。

このほかにも、多くの作家や俳人の命日などを、その文学的な業績を偲ぶ日として「文学忌」として定めています。
たとえば
4月13日:啄木忌(石川啄木)
10月12日:芭蕉忌 (松尾芭蕉)
11月30日:ゲゲゲ忌(水木しげる)
などというものもあります。

まとめ

「さくらんぼ」の漢字での書き方、由来、桜の違い、についてまとめました。
日本を代表する作家である太宰治をしのぶ日の名前になっているさくらんぼ。
桜の花見を楽しんだ後は、おいしいさくらんぼを味わってみるのもよいかもしれませんね。

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