手軽に食べられるコッペパン。
ジャムやチョコクリーム、ピーナツクリームが一緒に出てきたり、シチューと一緒に食べたり。
高校に入ると焼きそばパンを購買に買いに行ったり、懐かしい思い出の味ですね。
今回はコッペパンの由来・語源・クーペとの関係や栄養についてまとめました。
コッペパンの由来、語源は?
コッペパンの歴史は大正時代にさかのぼります。
大正時代、第一次世界大戦後の世界的恐慌やシベリヤ出兵、大正十二年の関東大震災後の恐慌の中で米の価格は大正4年(1915年)から14年にかけて3.5倍もの上昇が起きました。
一方小麦の価格上昇は2倍程度であったため、小麦粉の方が割安であるとみなされ、
それまではし好品であったパンは主食として注目されるようになりました。
パンは主食として政策的に推奨されるようになり、製粉業も成長していきました。
それまでパンは自家培養種を使った発酵が一般的でした。
冷蔵庫のない時代は生イーストの管理が難しく、自家培養種は職人的な技術が必要で膨らみも悪かったため「団子のよう」なパンでした。
食糧問題解決のため日本にパン食を普及させようと、日本のパンに大きな功績を残したのは田辺玄平氏。
日本で初めてイーストによる製パン法を開発した、ドライイーストの生みの親です。
田辺氏はアメリカで製パン法を学び、明治43年に日本へ帰国。
パン食普及のため、ドライイーストの研究に努めました。
そしてついに大正4年、田辺氏はその製法を完成させました。
ドライイーストを使用したパンはふっくらとやわらかく、職人でなくとも美味しいパンが焼き上がるようになりました。
田辺氏は1919年に、食パン生地を使った小型パンを開発しました。
これがコッペパンの元祖と言われています。
コッペパンは食料問題に悩んでいた時代に主食として考案されました。
コメのない時期には主食として給食に用いられるようになりました。
現在は給食の主食や市販の商品として広く用いられるようになっています。
田辺家の家紋であった「丸に十」から「丸十」は商標となり、丸十パンは老舗のベーカリーです。
今でも丸十の「十」にちなんで毎月10日を「コッペパンの日」としています。
「コッペパン」の名前の由来には複数の説があります。
レファレンス共同データベースによると、フランス語やドイツ語が由来という説がありましたので以下にまとめます。
(URL http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000169870)
フランス語の「coupe(クーペ)」説
フランス語のcoupeは、「①切った②水で割った/中央に切り込みの入った長さ10cmほどのパン」という意味です。
フランスパンなどを作るとき、発酵、成型を終えてかまどに入れる直前にパンの表面にナイフで切り込みを入れます。
これを「クープ」と言います。
これにより、パンのかまどでのふくらみや焼き上がりが良くなる効果があります。
ドイツ語の「koppe」説
ドイツ語のkoppe(コッペ)には「山頂」という意味があります。
または「頭」を意味する「kopf」(コプフ)由来という説もあります。
コッペパンのカロリー・栄養
食品成分データベースによれば、コッペパンのカロリーは可食部100g当たり265kcal。
栄養はたんぱく質8.5g、脂質3.8g、炭水化物49.1gです。
具材を挟み込んで食べることが多いので生地自体は比較的シンプルですね。
市販の商品でヤマザキのコッペパン ジャム&マーガリンの栄養成分は
1個当たり熱量525kcal、たんぱく質9.3g、脂質25.7g、炭水化物64.0gです。
ジャムやマーガリン、具などを挟むとカロリー、栄養がアップしますね。
コッペパンで糖質制限の大人気商品!
パンというと糖質、「炭水化物そのもの」のような印象ですが、糖質制限のものが楽天市場にありました。
しかもレビュー件数は3000件超えの超人気商品です。
その商品はこちら
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「低糖質ロールパン」です。
栄養素は1本50gあたり
エネルギー: 93kcal
タンパク質: 10.2g
脂質: 3.6g
糖質:2.3g
しかも食物繊維は 5.4g!とうれしい商品です。
気になる塩分、ナトリウムは 238mg、糖類は 0gです。
普通のコッペパンと比べてもカロリー控えめ、たんぱく質多め・食物繊維もありです。
色々具を挟んでヘルシーかつ手軽に食べられますね!
まとめ
コッペパンの由来・歴史についてまとめました。
普段何気なく口にしているパンですが、そこには食糧問題解決と、美味しいパンを普及させたいという熱い思いが込められているのですね。